
情報システム部門の業務の中でも、本番システムにアクセスするシステム運用業務は高リスクな業務であることから、高セキュリティ区画、いわゆるセキュアルームでの遂行が求められるため出社が基本とされてきました。こうした状況が当たり前とされてきた一方で、改めて問われているのが「本番システムアクセスこそ場所を問わずリモートで実行できることにメリットがあるのではないか」という点です。
本稿ではその背景と課題、これからのあるべき運用の姿について考えていきます。
システム運用の現場では、その業務の特性上、セキュリティや運用統制を理由に社内のセキュアルームでの対応が長く前提とされてきました。
特に金融、製造、社会インフラなど、サービス停止が直接的な損失や社会影響に直結する業種は特に出社を前提とした運用が維持されています。その結果、運用担当者は「いつ呼び出されても対応できる状態」を前提とした働き方が、いまなお求められいます。
この出社前提の運用には、特に障害発生に伴う対応において、無視できない3つの限界があります。
いつ起きるか分からないシステムトラブルに対し「24時間オンコール前提・対応時は即出社」の体制は、心理的・身体的負担が大きく、採用・定着の観点でも課題となりつつあります。
障害対応において最も重要なのは"初動の速さ"です。
しかし出社前提の場合、呼び出し→移動→到着→対応開始というプロセスが必ず発生することで、どれだけ体制を整えても、この物理的な移動時間は短縮できません。結果として、復旧までの時間に直接的な影響を与え続けます。
さらに深刻なのは、大規模災害や交通機関の停止といった非常時です。本来、最も迅速な対応や状況確認が求められる局面で、担当者が移動できない・あるいは現地にたどり着けない状況が発生する可能性があります。
ITサービスへの依存度が高まる現代において、「対応できない時間」が発生し得る構造そのものが大きなリスクと言えます。
こうした課題に対して、「リモートで対応すればよい」という発想は自然で、VPNやリモートアクセスといった技術・ソリューションは広く普及しています。
それでも多くの企業が本番環境のリモート操作に慎重なのは、「セキュリティと運用統制の確保」です。
例えば、「操作しているのが本当に本人であるか担保できるのか」「不正操作やなりすましを防止できるのか」「誰が、いつ、何をおこなったのか証明できるか」といった観点です。
これらが担保できなければ、リモート化は利便性ではなく、リスクになります。つまり、現状の本質的な課題は「リモートで操作はできるがセキュリティ確保・統制が効かない」といった点に集約されます。
こうした課題に対する現実的な解が、システム証跡監査ツールの「ESS REC 6」です。
ESS RECは、重要システムの保守・運用時における高リスク操作を可視化し、誤操作や不正操作によるシステム障害・情報漏洩のリスクを低減するためのソリューションです。
例えばリモート環境においても、どのような操作が行われたのかを動画とテキストで記録しトレーサビリティを確保します。さらにパソコンに内蔵されたカメラを活用することで操作者を特定し、誰が・どんな操作しているのかを明確にします。加えて、監視者と作業者が物理的に離れている場合でもシステム操作をリアルタイムで確認できるため、重要操作の立ち合いが可能になり、リモート環境であっても統制の取れた運用を実現することができます。
| 観点 |
セキュアルーム |
リモート接続環境+ESS REC 6 |
| セキュリティ | 物理的に制御された環境で担保 | 操作者・操作内容を記録し統制を確保 |
| 緊急時対応 | 出社・移動前提 | 即時リモート対応 |
| サービス復旧 | 復旧時間が延びがち | 復旧時間の短縮(移動時間ゼロ) |
| 働き方 | 夜間・緊急時は呼び出し前提 | 在宅から対応可能 |
| 人材戦略 | 採用・定着に課題 | 離職抑止 |
これまでのシステム運用ではセキュリティや運用統制の観点から出社を前提とした対応が合理的とされてきました。しかしながら、働き方や有事の際の移動による初動の遅れなど、出社を前提とすること自体が課題となるケースも少なくありません。
一方で、リモート運用は即時対応や柔軟な働き方といったメリットを持ちながらも、セキュリティや統制の確保が課題となり、十分に活用されてこなかったのが実情です。
ESS REC 6は、こうしたリモート環境における課題を解決し、誰が・何を行ったのかを明確にした統制の取れた運用を実現することで、セキュアルームでの運用と同様の安全性を確保しながら、リモート対応という選択肢を現実のものとすることが可能です。
弊社エンカレッジ・テクノロジでは、システム証跡監査ツールの「ESS REC」を開発・販売しています。ESS RECは、システムの特権アクセス時の操作と操作環境を克明に記録・監視するとともに、高いトレーサビリティを確保します。
おかげさまで様々な業種・業態にご採用いただいており、16年連続市場シェアNo.1(※)のデファクトスタンダードです。IT統制の強化や監査対応、システム操作のセキュリティ対策に課題をお持ちの方はぜひご検討ください。
※出典:内部脅威対策ソリューション市場の現状と将来展望 2025年度【サイバーセキュリティソリューション市場21版目】デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社 及び同社における過去の調査結果